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投稿日:2026年7月13日

躯体貫通工事の防水処理|配管貫通時の5つの漏水防止対策

新築や改修工事で配管や電気配線を躯体に通す際、防水処理の質が建物の寿命を大きく左右します。特に竣工後2〜3年で発覚する漏水トラブルは、修復に躯体解体が伴い、当初施工費の数倍のコストになるケースも珍しくありません。この記事では、躯体貫通工事の防水処理について、施工手順・工法の選定基準・現場確認項目・業者選びのポイントまで、実務に基づいて整理します。工務店様や建築主任の方が現場で判断するための参考としてご活用ください。

躯体貫通工事とは|配管・電気・空調の貫通部防水の基本

躯体貫通工事は配管・電気配線が建物躯体を貫通する部分で、防水・気密処理が建物寿命を左右する重要工事です。

躯体貫通工事とは、コンクリート躯体や壁体・スラブに対して、給排水配管・電気配線・空調ダクトなどを通すために穴を開け、貫通物を通した後に周囲を防水・気密処理する工事の総称です。一見すると単純な作業に見えますが、防水性能を確保しながら貫通物を安定して固定する必要があり、建物の耐久性に直結する重要な工程となります。

現場を見てきた経験から言えば、躯体貫通部の防水処理は「見えなくなる部分」であるため、施工品質のばらつきが大きく表れやすい工程です。壁や天井で覆われた後は目視での確認ができず、不具合が発覚した時点では躯体内部までダメージが進行しているケースが少なくありません。20年以上の建物耐久性を確保するためには、この工程での丁寧な施工が不可欠です。

躯体貫通部で漏水が発生する仕組み

躯体と貫通物の間には、施工上どうしても微細な隙間が生じます。この隙間には、外部からの雨水浸入、室内外の温度差による結露水、経年での防水材劣化による水分侵入という3つの経路があります。特に注意したいのが、雨水が躯体内部で横方向へ浸透する現象で、貫通部から数メートル離れた位置に染みが現れることも珍しくありません。

また、パッキンや防水テープは経年で硬化・剥離が進み、当初の密着性が失われていきます。躯体自体もわずかに動くため、その動きに追従できない防水材は接合部で亀裂が発生し、そこから水が侵入する構造になっています。

躯体貫通部の防水が建物性能に与える影響

貫通部からの漏水は、鉄筋の腐食による構造体の劣化、断熱材の性能低下、内装のカビ・シミ発生といった複合的な被害を引き起こします。特に鉄筋コンクリート造では、コンクリート内部への水分侵入が鉄筋の膨張を招き、爆裂と呼ばれるコンクリート破損に至る可能性もあります。

躯体貫通部は改修時の作業性が悪く、修復には内装解体や躯体はつり作業を伴うことが多いため、当初施工費の3〜5倍の費用が発生する事例も見られます。貫通物別の防水リスクと基本的な処理方法を以下にまとめます。

貫通物の種類 防水リスク 適用処理方法
給排水配管 高(結露・漏水) パッキン+防水テープ+充填
電気配線・CD管 中(気密性重視) シーリング+防水パテ
空調ダクト 中(結露発生) 防水コーキング+断熱処理
ガス配管 高(気密性必須) 専用スリーブ+パッキン

各種の躯体貫通工事の対応事例については、業務内容・施工事例はこちらから詳細をご確認いただけます。まずは現場状況を踏まえた相談から始めたいという方は、お問い合わせはこちらよりご連絡ください。

躯体貫通工事の施工方法と防水処理の種類比較

躯体貫通の防水処理は、パッキン工法・防水テープ工法・ウレタン充填など複数あり、貫通物と躯体材質で最適工法が決定されます。

躯体貫通部の防水処理には複数の工法があり、貫通物の種類・躯体材質(RC造・鉄骨造・木造)・気候環境・建物用途によって最適な選択が変わります。一つの工法だけで全てのケースに対応することはできず、専門的な観点から重要なのは、現場条件に応じた組み合わせの判断です。

近年は、単一工法での施工から複数工法を組み合わせた多層防水への移行が進んでいます。これは、単一の防水材では長期的な耐久性の確保が難しいという業界全体の認識に基づくもので、特に重要度の高い部位では3層以上の防水処理が標準となりつつあります。

ゴムパッキン+防水テープ工法の特徴と施工手順

最も一般的に採用されている工法で、配管径に合わせたゴムパッキンを選定し、貫通穴と配管の隙間を埋めた後、周囲を防水テープで密閉する手順です。施工難度が比較的低く、材料コストも抑えられるため、住宅から中小規模の建築物まで幅広く適用されています。

ただし、ゴムパッキンは紫外線や熱による経年劣化が避けられず、10年程度で再施工が必要になるケースもあります。パッキンのサイズ選定を誤ると、初期段階から密着性が不足し、防水性能を十分に発揮できません。施工時には配管径の実測とパッキンの適合性確認を必ず実施することが必要です。

ウレタン充填工法と防水コーキング工法の違い

ウレタン充填工法は、貫通部の隙間に発泡ウレタンや充填材を注入し、硬化させることで密閉性を確保する方法です。密閉性と耐久性が高く、躯体の動きにもある程度追従できるため、長期性能を求める部位に適しています。ただし、施工には養生時間が必要で、周囲への飛散対策も欠かせません。

防水コーキング工法は、シリコンや変成シリコン系のコーキング材を貫通部周囲に打設する簡便な方法です。施工性に優れる一方で、紫外線劣化やコーキング材の痩せが課題となります。露出部での使用は避け、屋内側や覆いのある部位での適用が望ましいと言えます。

処理工法 適用シーン 耐久年数目安 コスト
ゴムパッキン+防水テープ 給排水・ガス配管 10〜15年 中程度
ウレタン充填工法 重要度の高い部位 15〜20年 やや高
防水コーキング工法 屋内・軽微な補修 5〜10年
専用スリーブ+パッキン RC躯体・地下部 20年以上

躯体貫通工事の具体的な施工例や対応可能範囲については、業務内容・施工事例はこちらより詳細情報をご覧いただけます。

躯体貫通工事の正しい施工手順と現場実装の流れ

躯体貫通工事は貫通箇所の計測と下地処理、防水処理材の選定と施工、完水試験・気密測定という3段階で、各段階での確認が漏水防止に必須です。

躯体貫通工事の施工品質は、準備段階から完了確認までの各工程を確実に実施することで確保されます。順序を誤ったり、いずれかの工程を省略したりすると、防水性能が著しく低下します。特に下地処理と防水材の施工品質は、後工程では取り返しがつかない部分です。

プロの目で見た場合、施工手順で最も重要なのは「事前調査の丁寧さ」です。配管径・貫通角度・躯体材質・周辺環境を正確に把握することで、後の工程で発生し得るトラブルの大半を予防できます。急ぎの現場でもこの段階を省略することは避けたい工程です。

施工前の調査・準備と下地処理の要点

施工前調査では、配管径の実測・貫通角度の確認・躯体材質の判定(RC造・木造・鉄骨造・ALC造など)を行います。躯体材質によって使用できる工具・穿孔方法・防水材が変わるため、この確認を省略すると現場で工法変更が必要になり、工程遅延の原因となります。

下地処理では、躯体表面のコンクリート毛細管、モルタル粉、油分などを丁寧に清掃します。既存の防水材が残っている場合は、完全に撤去してから新規施工に入ります。この清掃・撤去が不十分だと、新しい防水材の密着性が低下し、初期段階から防水性能に問題が生じる可能性が高まります。

貫通穴の寸法と隙間処理、防水材施工のポイント

貫通穴のサイズは、配管外径より片側5mm程度、直径で10mm程度の隙間を設けるのが実務基準となっています。隙間が大きすぎると防水テープの施工が困難になり、逆に小さすぎると配管挿入時に躯体を傷つけたり、パッキンが十分に機能しなかったりするリスクが生じます。

防水テープの施工では、重ね幅を100mm以上確保することが基本です。テープを巻き付ける際は、空気ポケットが生じないよう均等な圧力で密着させ、端部は特に念入りに押さえます。ウレタン充填を併用する場合は、テープ施工前に隙間全体に充填し、硬化を待ってからテープで覆う順序が望ましいと言えます。

施工完了後は、目視確認に加えて、可能な範囲で吹き水試験や気密測定を実施します。これにより、施工不良を早期に発見し、その場で是正することができます。

よくあるトラブルと漏水防止の現場確認項目

躯体貫通工事の漏水トラブルは、防水テープの施工不良・隙間処理の未実施・経年劣化による亀裂が主原因で、施工時の確認項目で大半が防止可能です。

躯体貫通部の漏水は発見が遅れる特性があり、気づいた時には構造体の腐朽や広範なカビ被害に至っているケースが多く見られます。現場で実際によく見るパターンとして、施工時点での小さな不備が数年後に大きなトラブルとして表面化する事例が挙げられます。

これまで対応したお客様の中でも、竣工後2〜3年で漏水が発覚し、内装解体を含む大規模な修復工事が必要になった事例が複数あります。いずれも、施工時点での確認項目を丁寧に実施していれば予防できた内容でした。

躯体貫通部での漏水・結露が発生する失敗パターン

典型的な失敗パターンとして、防水テープ施工時の空気抜き不十分によるポケット形成があります。テープ内部に空気が残ると、その部分が経年で膨張・収縮を繰り返し、密着面が徐々に剥離していきます。目視では判別が難しいため、施工時のプロセス管理が重要になります。

また、躯体表面の湿度が高い状態でテープを貼ると、粘着力が本来の性能を発揮できません。雨天時の施工や、湿度の高い季節での施工では、下地の乾燥確認を徹底することが必要です。パッキンのサイズ選定ミスによる隙間の放置も、寒暖差の大きい地域では結露が集中して発生する原因となります。

竣工時・引き渡し前に実施すべき防水性能の検査方法

竣工時の検査では、目視による防水テープの密着確認、配管周囲の隙間有無、シーリング材の切れや痩せの確認を実施します。これらは基本項目でありながら、忙しい現場では省略されがちな部分です。チェックリスト化して、必ず記録に残すことが望まれます。

可能であれば、簡易的な吹き水試験を実施し、貫通部からの漏水がないかを確認します。躯体内部の湿度測定が可能な現場では、施工1週間後の数値を記録し、経時変化を監視することで、初期不良の早期発見につながります。引き渡し後の定期点検スケジュールも、この段階で施主と共有しておくと後々のトラブル予防に有効です。

ダイヤモンドコア穿孔から防水処理までの一貫対応事例は、業務内容・施工事例はこちらにてご紹介しています。

躯体貫通工事の信頼できる業者選びと品質基準

躯体貫通工事の品質確保には、防水施工実績が豊富で、完成後の定期点検体制のある業者選定が重要で、漏水トラブルは発見困難で修復費用も高額になります。

躯体貫通工事の防水処理は見えなくなる部分の施工であり、施工品質を発注者側が直接目視で確認することが難しい特性があります。そのため、業者選定の段階で、施工実績・現場管理体制・アフターサービスの有無を総合的に判断することが重要になります。

特に大型建築物や重要度の高い建物では、単に工事費用の安さで選定すると、後年のトラブル対応で大きな損失を被る可能性があります。長期的な視点での業者選定が、建物のライフサイクルコスト全体を抑える鍵となります。

躯体貫通工事の実績・経験から信頼性を判断する視点

業者の信頼性を判断する視点として、過去の躯体貫通工事の施工件数、対応してきた建物種別、竣工後のクレーム発生率などが挙げられます。可能であれば、施工実績写真の提示を求め、現場での品質管理体制を確認します。写真の内容から、養生の丁寧さや施工プロセスの管理レベルを推測できます。

また、防水材メーカーとの協力関係の有無も判断材料になります。メーカー推奨施工者としての認定を受けている業者は、最新の施工技術や材料特性に関する情報を継続的に取得しており、施工品質の安定性が期待できます。長期的な保証制度(10年以上)を提供できる業者は、施工品質への自信の表れとも言えます。

契約前に確認すべき施工範囲・保証内容・アフターケア

契約前には、使用する防水材の品種・メーカー・グレードを明記した見積書の提示を求めます。「一般的な防水材」といった曖昧な表現ではなく、具体的な製品名で明記されていることが、施工品質確保の第一歩です。

保証内容についても、期間だけでなく、漏水発生時の対応方法(無償修復か部分補修か)、免責事項、対応までの期間などを事前に確認します。竣工後の定期点検スケジュールが提供される業者であれば、早期のトラブル発見が可能となり、長期的な建物性能維持につながります。

確認項目 確認内容 重要度
施工実績 過去の件数・写真提示
使用材料 品種・メーカー明記
保証制度 期間・対応範囲
定期点検 スケジュール・費用

躯体貫通工事のご相談や現場条件に応じた工法のご提案については、お問い合わせはこちらよりお気軽にご連絡ください。現場状況を確認したうえで、最適な施工計画をご提案いたします。

よくある質問(FAQ)

Q. 防水テープだけでは不十分ですか?

防水テープ単独でも短期的には防水性を発揮しますが、紫外線劣化と躯体の動きへの追従性が限定的です。長期耐久性を求める場合、パッキン+テープ+ウレタン充填の3段階処理が標準となります。

Q. 竣工後の漏水発見が遅れるのはなぜですか?

躯体貫通部は建物内部の目立たない位置にあり、内部結露や湿度上昇での初期発見が遅れやすい特性があります。定期的な内部点検を1〜2年ごとに実施することで早期発見につながります。

Q. 寒冷地・高温多湿地で防水処理は異なりますか?

寒冷地は温度差による結露リスク、高温多湿地は雨水浸入と湿度上昇が主課題です。いずれも防水材の耐候性・防湿性能の等級を高める必要があり、設計段階で気候条件に応じた選定が重要です。

この記事を書いた理由

著者 – 株式会社DCI

これまでお客様からいただくご相談として、竣工から2〜3年経過後の躯体貫通部からの漏水やカビ発生、その後の修復に高額費用がかかってしまったというお悩みが多く聞かれます。当初の施工段階で適切な防水処理と丁寧な品質確保を実施することで、こうしたトラブルの多くは予防できる部分です。

この記事が、躯体貫通工事の防水処理を検討されている工務店様や建築主任の方にとって、施工品質を見極める判断材料となれば幸いです。長期的な建物性能の確保に向けた一助となることを願っています。

会社概要・アクセスはこちらからご確認ください。

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ダイヤモンドコア穿孔工事は茨城県土浦市の株式会社DCI|解体工求人
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